第1章 総則
(目的)
第1条
この規程は、こどもの権利条例案第8条及び附則第2項・第3項の規定に基づき、
こども施策及びこども計画がこどもの権利の実現に与える影響について、
事前に検討し、実施後に検証し、その結果を公開・説明し、必要な見直しにつなげる手続を定めることを目的とする。
→ 意図
- 評価を「内部検討」ではなく、公開・説明・改善を前提とする行政手続として位置づける。
(基本原則)
第2条
評価及び見直しは、次の原則に基づいて行う。
- こどもの権利条約に規定された権利の不可分性及び相互依存性
- こどもの意見が尊重され、意思決定に反映されること
- 最善の利益を手続として確保すること
- 透明性及び説明責任
- 継続的な改善(見直し可能性)
→ 国連基準との対応
- GC14(最善の利益=手続規則)
- GC12(参加=プロセス)
- GC5(実施・評価・見直し)
第2章 事前評価(こどもの権利影響評価:CRIA)
(対象)
第3条
次に掲げる場合には、事前評価を行うものとする。
- 新たなこども施策又はこども計画を策定する場合
- 既存の施策又は計画を変更する場合
- その他、市長が必要と認める場合
(評価事項)
第4条
事前評価では、少なくとも次に掲げる事項について検討する。
- 影響を受けるこどもの範囲(年齢、状況、属性等)
- 関係するこどもの権利条約の条文
- 想定される肯定的影響及び否定的影響
- 代替案の有無及び比較
- 不利益が生じるおそれがある場合の軽減・回避措置
- こどもの意見がどのように把握され、考慮されたか
→ ポイント
- 「結論」ではなく、検討・比較・理由付けを求める構造。
(こどもの参加)
第5条
事前評価に当たっては、年齢及び発達段階に応じ、次の方法により、こどもの意見を聴く。
- ワークショップ、対話型会議
- アンケート、意見募集
- 代弁者・支援者を通じた意見表明
- その他適切な方法
2 市は、意見をどのように評価に反映したか、又は反映できなかった理由を整理するものとする。
→ GC12対応
- 聴取だけで終わらせず、反映/不反映の説明を制度化。
(記録及び公表)
第6条
事前評価の結果は、評価書として取りまとめ、原則として公表する。
2 公表に当たっては、こどもにも理解できる形での要約を作成する。
→ 透明性・説明責任
第3章 事後検証(モニタリング・レビュー)
(検証の実施)
第7条
市は、こども施策及びこども計画の実施中又は実施後において、
当該施策等がこどもの権利の実現にどのように寄与したかを検証する。
(検証指標)
第8条
検証に当たっては、次の観点から指標を設定する。
- こどもの意見が施策に反映された具体例
- 権利侵害の防止・軽減に寄与したか
- 特定のこどもに不利益が集中していないか
- こども自身の評価(満足度・実感)
- 想定外の影響の有無
→ 定量+定性
- 数値だけでなく、こどもの経験・語りを指標に含める。
(こどもの参加)
第9条
事後検証に当たっては、適切な方法により、こどもの意見を聴くものとする。
2 検証結果について、こどもに分かりやすく説明する機会を設ける。
(公表)
第10条
検証結果は、原則として公表する。
第4章 第三者の関与
(助言・意見聴取)
第11条
市長は、評価及び検証の客観性を確保するため、次に掲げる者から意見又は助言を求めることができる。
- こどもの権利に関する専門家
- こども支援に関わる実務者
- こども・若者の代表
- その他市長が必要と認める者
→ 独立機関を置かない代替設計
- 「第三者関与」を最低限確保。
第5章 附則見直しとの接続
(条例の見直しへの反映)
第12条
市は、条例附則第2項の見直しに当たり、第7条から第10条までの検証結果を踏まえるものとする。
(見直し時のこどもの参加)
第13条
条例の見直しに当たっては、適切な方法により、こどもの意見を聴き、その反映に努める。
2 その際、評価結果及び改正の論点を、こどもに分かりやすく説明するものとする。
→ 附則第3項の具体化