こども基本法の提案理由の解説

こども基本法は、

日本国憲法及び児童の権利に関する条約の精神にのっとり、
こどもを権利の主体として位置づけ、
こども施策を総合的・計画的に推進するための基本法を制定する

ことを目的として提案されました。


2 なぜ新しい「基本法」が必要とされたのか(立法事実)

(1) こども施策が「分断」されていた

  • 教育、福祉、虐待防止、貧困対策、若者支援などが
    縦割り・個別法でバラバラ
  • 共通の理念・判断基準がなかった


こども施策全体を貫く共通原理が必要とされた。


(2) こどもが「保護の客体」として扱われてきた

  • 施策は「大人が良かれと思って決める」構造
  • こどもの意見は
    • 聞かれない
    • 聞いても反映されない
    • 過程が記録されない


こどもを権利の主体として明確に位置づけ直す必要がある。


(3) 国際基準(CRC)とのギャップ

  • 日本は児童の権利条約を批准しているが、
    • 最善の利益
    • 意見表明権
    • 非差別
      制度横断的に担保されていなかった


条約の理念を国内法体系の中核に据える必要があった。


3 提案理由で特に強調されたポイント

① 「こども」の捉え方を転換する

  • 年齢や属性で価値を測らない
  • 「心身の発達の過程にある者」として尊重する
  • 大人と対等な人格・尊厳を有する存在として扱う

② 判断の基準を明確にする

国・自治体が施策を行う際に、

  • こどもの最善の利益
  • 意見・思い・願いの尊重
  • 非差別
  • 成長・発達の保障

判断基準として用いることを明文化する。


③ 「つくる・やる・ふり返る」を制度化する

  • 施策の策定
  • 実施
  • 評価

すべての段階で
こどもの意見を反映させる仕組みを設けることを求める。